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広汎性発達障害、うつ病で、障害厚生年金2級 年額¥1,098,557を受給した事例

30代 女性 広汎性発達障害、うつ病

1.相談に来られた状況

小学生のときから、周りの人と違う。違和感の中で過ごしてきたそうです。街のスクールカウンセラーに通うも、医療には繋がらず、勉強が苦手で成績も悪かったそうです。クラスの皆ができる事が自分にはできずに、傷つくことが日常的にありました。しかし当時は、学習障害などという概念もなく、サポートは受けられませんでした。

やがて、成人して働きだすと人とのコミュニケーションが上手く取れないため。その職場での人との関係性が築けず、いつしか孤立し、落ち込みが激しく、追い詰められて、退社せざるを得ない状況になったそうです。このようなことから、離転職を繰り返しさらに心を痛められ続けてきました。精神的に不安定な日々が続き、精神科に通院をするようになりました。辛い毎日だったそうです。長く勤めたくても、職場で孤立して、長く勤めることができない。一人暮らし、病状は思わしくなく落ち込みが激しく、精神科へ通う日々。経済的にも苦しい状況となりました。

ようやく、生来からの病気を疑い、専門医を受診し、広汎性発達障害と診断されました。そこで初めて障害年金の受給を勧められたことをきっかけに当センターに相談にこられました。

2.経過

初診日をヒアリングで確認したところ、8年前ということが分かりました。医療機関に確認を行い、カルテ破棄されていないことが分かりました。すぐに受診状況等証明書を依頼、作成して頂けました。

次は、障害認定日ごろの診断書を依頼する時点となったときに受診歴を確認したところ、このころは精神的に不安定な状態で、具合は悪かったにもかかわらず受診はされていませんでした。そこで、現在の障害の状態を先に確認することにしました。現在、依頼人様がお世話になっている専門医Rクリニックのドクターは日常生活で不便に感じてることをよくヒアリングされていたました。当職が作成依頼をした診断書は、国民年金法・厚生年金法の認定要領の障害スケールに合致した内容で適正に作成されていました。

この専門医は障害についての理解が十分にできていると感じました。であれば、障害認定日ごろの障害の状態を立証できしていただけるかもしれないと思いました。依頼人へ障害認定日ごろの日常生活で不便に感じていることを当職がヒアリングを行い、法律で定める障害スケールに合わせわかりやすく文章にまとめました。また、障害状態の証明を行う事由を説明し作成依頼を行いました。障害認定日ごろの意見書様式と共に、日常不便申立書を添付し依頼を致しました。やがて、意見書が出来上がりました。内容を確認したところ障害認定日当時と今の障害状態は変わらない。発達障害の疾病の特性および、現在までの診察内容から不可逆的な障害状態が存在していたことを証明できる内容の証拠書類を作成することができました。障害認定日より11ヶ月後に受診をしたY医院へ、参考資料として診断書及び意見書を依頼しました。結果、Y医院でのカルテ記載の内容のみにとどまりご本人の申立て内容は汲んではいただけませんでした。

申請に必要な書類を揃えて日本年金機構窓口へ認定日請求で請求をだしたところ、「認定日に受診がないから」「意見書があっても」受理できませんとの対応でした。しかし、なんとか受理してもらい申請に至りました。

3.結果

障害厚生年金 障害認定日請求(遡及)却下(認定日ごろの障害の状態を確認できないため) 事後重症請求で認められ2級(年額¥1,098,557)を受給されました。

4.社労士 齋藤の視点

国民年金・厚生年金法では、施行規則別表、障害認定基準に定める障害認定要領に定める障害状態に該当している事が支給要件となっています。障害の程度を認定する方法は、「障害の程度は、診断書X線フィルムその他添付書類によって行う。」と記載されています。

障害認定要領に、その記載があるために「診断書」が無い場合、年金機構の窓口では、「受理で来ません」の一点張りで「門前払い」されてしまいます。社会保険事務所の窓口では、「国民年金障害年金 受付点検手引き」というマニュアルに従って申請書類と添付書類に不備がない事を点検し、受け付ける事が仕事となっているからです。

本来、障害年金は、憲法25条に定める生存権を体現するために、国民年金法、厚生年金法で「国民が共同連帯することで国民の生活を安定させる」こと事を実現するための、非常に大きなセーフティネットとして作られたものです。障害年金の立法趣旨や背景を鑑みれば、マニュアル通りでない場合も発生することも多々あるのです。

なぜなら、障害状態とは個々に違い、日常生活能力の程度と日常能力の判定の度合いはグラーデーションをなし、一つとして同じものはないということです。そして病歴や通院歴、育成歴、各個人の過程状況も異なります、その中で事実として障害状態であったとしても、通院できていなかった。5年以上前で、カルテが破棄されている。病院が廃院している。そもそも医師が患者の日常生活状態を知らなかった。診察時に聞き取りをしていなかった。カルテに記載していなかった。医師が障害者基本法や国民年金法・厚生年金法に定める障害概念、認定要領の障害概念など十分に理解していなかった。など適正な診断書が作成できないケースはいくらでも生じ得るのです。

一般の方であれば、門前払いされればあきらめてしまうでしょう。

しかし、たとえ受診が無く診断書が作成できなくとも私達、専門家はあきらめてはいけないと思います。障害認定日に受診をしていない場合でも、障害認定日ごろの障害の状態を立証できる資料を集めて障害状態を証明する努力は絶対に欠かせません。このような専門家にしかできない、丁寧な対応を続けていくことで、年基金機構の不合理審査認定を正してゆくことができると考えています。

年金機構の不適切な審査に対しては、全数の審査請求、再審査請求を行ってゆくつもりです。他の社労士の方の中には、手間がかかるし容認率も低いからやらないとおっしゃる方もいます。しかし、私達は全数行います。なぜなら私たちの小さな取り組みが、社会を変える大きな流れになると信じているからです。

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