強迫性障害で障害基礎年金2級を獲得した事例

山形県、30代、男性、強迫性障害

1.相談に来られた状況

当社ホームページを見て、お父様からのご相談でした。障害により勤め先を退職、1年半の傷病手当金も終了間近ということで、息子様の将来について今後どうしたらいいかとのご相談でした。

お父様は、社会保険事務所と市役所に相談され「強迫性障害」は神経症の傷病の為、障害年金の対象とならないと門前払いされたそうです。

しかし、当センターは「神経症」での受給実績が多くある事務所だと聞いて来所されました。

神経症でも「息子は現実に働くことができず、日常生活もままならない状態なのです。息子の将来を何とかして欲しい。助けて欲しい。」とのご相談でした。

今後も病気と闘いながら生きていく為に、障害年金の受給がどうしても必要だと、切に願ってのご依頼でした。

面談事にヒアリングを行い、日常生活に著しい制限があり、社会生活もままならない状態で稼得能力も著しく低下していることを確認できました。

相当困難なケースであるとは思いましたが、ご支援することにしました。

2.経過

20歳前障害(障害基礎年金)、認定日当時の受診がなかった為、事後重症請求ストーリーで申請準備を進めました。

初診日~現在までは、変わらず同じ病院に通院しておりました。

申請にあたりポイントとなるのが、やはり「強迫性障害」の診断名でした。まずは、障害状態を詳細にヒアリングして症状と日常生活での障害状態を明確にしました。

複数回ヒアリングして行く中で、幼少期から日常的に「抑うつ状態」「幻覚・幻聴」が出現している事、抗うつ剤を処方されていた事。抗うつ剤はSSRI型であった事から、内因性精神疾患との関連性も証明材料として収集することができました。

また「抑うつ状態」はかなり重く、障害認定基準2級に該当していると判断しました。

問題は、医師に「抑うつ状態」や「幻覚・幻聴」について十分に伝えていない事でした。

医師に聞かれることは答えるが、自らの落ち込みの症状や日常生活での障害状態を伝えてはいませんでした。

神経症である為、いかに「精神病の病態」を証明するかが重要となりました。申請にあたって工夫したのは、「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」の内容でした。

 

診断書依頼に関して

診断書依頼時には、傷病手当金請求書、日常生活状態の申立書、「精神病の病態」の理解に関する資料を添付いたしました。傷病手当金請求書には、抑鬱状態の記載がありました。又、日常生活状態の申立書は、幼少期から続く抑鬱状態や幻聴・幻覚症状を主訴にまとめました。傷病手当金請求書及び、日常生活状態の申立書、処方されていた薬などの証拠を基に、「精神病の病態」がどのようなものを指し示すのかを、当センターが纏め理解していただきました。その上で、診断書の適切に記載していただきました。

 

備考欄に「精神病の病態を示す」旨と「示すICD-10コード」の記入を依頼致しました。その結果、備考欄に「精神病の傷病名」と「ICD-10コード」を証明して頂くことができました。

 

病歴・就労状況等申立書

抑鬱症状が幼少期からみられていたことを証明する為に、学生時代からの抑鬱症状の記載、処方されていた鬱の薬名などを正確に証明しました。現在に関しても強迫症状だけでなく、抑鬱や幻聴・幻覚症状など伝えきれていない真正な情報記載し、日常が制限されていることを証明いたしました。

3.結果

障害基礎年金(20歳前)、事後重症請求で申請。結果、障害等級2級が決定。

加算なし、年額779,300円の支給が決まりました。

 

4.ポイント

強迫性障害(神経症)の受給ポイント

診断書の備考欄に「精神病の傷病名」と「ICD-10コード」の記載をしてもらうこと

病歴・就労状況等申立書に、精神病の病態を主訴に訴えること

以上2点を確実に行うことで、神経症でも障害年金の受給が認められました。

 

4.社労士 齋藤の視点

「神経症」は障害年金の対象外である!日本年金機構の「障害認定基準」の精神の障害の章に次の様に記載されています。

「神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則      として、認定の対象とならない。」ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。 なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断すること。 」とある。

結論から言うと、私は「神経症」であっても障害年金の対象疾病であると判断しています。また、相当数の受任を受け、受給を勝ち得てきているからです。

昭和40年の国民年金法改正で、すべて精神障害が障害年金の対象疾病とされることになったからです。現在の日本年金機構の「障害認定基準」での取り扱い、昭和40年6月5日社会保険庁から出された「第21号通達」を基にしています。

通達の第2-3項に障害年金に関する事項が次の様に記載されていました。

「法別表の改正により、すべての精神障害が対象となった。・・・・神経症については、通常その病状が長期にわたって持続することはないと考えられることから、原則として廃疾の状態と認定しない。」とあります。

内容が長く複雑なのでポイントだけをまとめます。

法令上、「神経症」であっても障害年金の対象である。

年金機構の「障害認定基準」は、約54年前に出された、通達でしかないこと。(昭和40年6月5日に社保庁第21号通達)

現在の精神医学は、54年前の精神医学から大きく進歩している事。「神経症」と「精神病」についての認識も大きく変わっていること。

そもそも、日本年金機構が記載している「精神病の病態」は何かを明示しないことで、現場の医師が混乱している事。

などから、わたくしは、「神経症」であっても国民年金・厚生年金の立法趣旨に該当するものであれば積極的にサポートを受けるようにしています。病名だけであきらめないでください。

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