広汎性発達障害で障害厚生年金3級年額584,500円受給できたケース

新潟市 40代 女性 広汎性発達障害

1.相談に来られた状況

仕事中のミスが重なり、上司の叱責が激しくなったそうです。出勤への不安、不眠となる頻度が多くなり、やがて職場に行くことができなくなりました。

仕事に関しては複数指示を受けると、理解することが難しく。理解するためには、人の倍以上時間がかかり、そればかり考えていると別な指示を忘れてしまうという状態が常にあり。上司から「頼んでおいた仕事、あれどうなった」と聞かれ、ハッと思い出すなど注意力、記憶力などに大きな問題を抱えていらっしゃりました。日常生活においても、整理整頓や金銭管理が苦手で、一人ではできない状態であったそうです。金銭管理が全くできないため、借金が積み重なり、自己破産されていました。障害者雇用枠で就労されておられましたが、仕事がうまくできず、現在は休職され傷病手当金を受給中。障害者雇用でも続けることができずに、ご相談にいらっしゃいました。

2.経過

相談時には、現症の診断書を取得されていました。内容を確認させていただいたところ、旦那様よりヒアリングさせていただいた障害状態よりかなり障害状態が軽い内容が記載されていました。まずは、この診断書が適切に障害状態を記載しているのかを検証することにしました。

再度、ご本人様から日常生活状況について日本年金機構の定めるスケールに基づき、確認させていただきました。ご本人申立て内容は、現症の診断書内容とほぼ同じ程度の障害状態でした。しかし、旦那様から聞き取りしたところ、日常生活に著しい制限がありお二人の間に差異がありました。どちらのお話が実態に近いのかを検証しました。実際に起こった不都合なエピソード、奥様の社会不適合行動と両者のヒアリング内容から、旦那様からのヒアリング内容は整合性が取れ真実性が高いと判断しました。そして、奥様は、ぼーっとして交通事故を起こすなど危険回避能力も低く、ほとんど病気であるという認識がなく、自らの行動が、社会的不適応行動であるとの認識ない状態であることがわかりました。それがゆえに、奥様一人での受診では、医師に日常生活状態や制限を伝えらえていないこともわかりました。まず、医師に障害状態を伝えることを実行していただくように具体的なアドバイスを行いました。日常生活状態を医師にきちんと伝えていなければ正しい診断書を記載していただくことはできないからです。

すると、旦那様よりご連絡があり、働けず、病院に勧められて障害年金を希望し、(当センターへ)委託した。しかし、当センターは現状をヒアリング分析した結果、受給可能性が低いと言う。いったいどういうことだとお怒りでした。

ご本人は病識が欠けること、医師が日常生活状態を理解できておらず、年金機構の定める障害認定基準スケールに則った適正な診断書を作成できていないことをお伝えしました。受診されるときは旦那様も同行していただき日常生活状態についてきちんと医師へお伝えすることをお伝えし、納得していただきました。その矢先、旦那様よりご連絡があり今、ひとりで勝手に遠出し、戻れず警察に保護されているとの事。即日ご本人は入院されました。やがて、現在受診していると病院の他に、並行して複数の病院を受診していたことを突き止めました。当職にて、処方日、薬の種類、量など一覧表にまとめ、薬をオーバードーズ(大量服用)していたことを確認しました。

実際の日常生活制限を事故や自殺未遂、自傷行為などの社会不適合行為の証拠、オーバードーズ(薬の過剰摂取)の証拠など複数の証拠資料を添付し、医師に現症の診断書の障害状態の再確認を依頼しました。医師が事実を再確認することで、真実の障害状態をようやく理解していただくことができました。そして年金機構の定める障害認定基準のスケールに則った記載していただきました。ようやく真正な内容で年金請求の手続きをすることができました。

3.結果

厚生年金:事後重症請求 2級 年額¥1,585,204(配偶者加算あり)を受給できました。

4.ポイント

日常生活で不便に感じている点、就労されている場合には配慮されていることをきちんと医師へ伝えること。

5.社労士 齋藤の視点

まず、広汎性発達障害は、近年まで障害認定基準に存在していませんでした。しかし、2010年の障害者自立支援法の対象疾病とされたことから、翌年2011年に障害年金認定基準に盛り込まれるようになりました。つまりまだ(2018年現在)障害年金の対象となってからわずか7、8年しかたっていないものなのです。またこの発達障害等は完全に確立した疾病分野とは言えず、医学研究の進歩等によって米精神医学会の診断基準(DSM)や世界保健機関(WHO)作成の国病分類(ICD)でも疾病名、疾病分類が変更、変動していく可能性のある分野と考えられます。

障害年金審査において、障害認定基準の「精神の障害」の認定基準で審査されます。さらに「精神の障害」は疾病特性によって5つの認定要領に分類され審査されます。認定要領の「発達障害」は、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、 注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものを対象とすることとなっています。非常に広範囲な臨床症状、障害状態を含み、個別性が高く範囲もさるものながら、障害の程度においてもグラデーション様を示すものです。

 医療機関の抱える短時間診療では、障害年金の診断書を作成に必要な情報の質、量ともに十分でない場合があります。かなりの数の医療情報(いわゆるカルテ等)開示、内容確認していますが、障害年金の診断書を記載できる情報量、質を担保できるものは2,3割程度という印象です。もちろん診療科目によって大きくカルテの内容な異なります。特に問題は、精神の疾病に係る医師の情報量です。

 

もちろんどの業界、業種でも同じですが、医師にもピンキリがあります。分布グラフで表せば、IQテスト結果様と同様です。横軸に優秀さ、縦軸に分布人数とすれば、少数の出来の悪い医者から始まり漸増、中央値に平均的な医師が集まり、右に進むにつれ漸減してゆく分布。

 担当医師が優秀であれば、かなり正確な診断書が作成されてきます。しかし、あまり優秀でない医師が担当の場合診断書が不安全な場合が散見され、適正かつ正確な診断書を作成すること自体が困難になります。

 医師として優秀かどうかは様々な観点があるかと思います。社会人として適切な言動ができるか、プロとして責任を持った対応行動を取っているかどうか。この2点を見ればおおよそわかります。

そして、もう一つ絶対的なものはカルテ内容に大きな特徴があることです。優秀な医師のカルテには、①生育歴、②診察前、診察時の患者の状態、②患者が話す内容(日常、仕事場、その他)③家族が話した内容、④医師の所見が記載されています。

 特に私が信頼を置いてる医師のカルテには、待合室での状況まで記載されていました。優秀な医師はは、患者とのファーストコンタクト前から、患者に対する情報、臨床症状を丁寧にみている事を感じます。その逆に、診断書に漏れ、誤記載、書き間違い、スケール間違い、印鑑がシャチハタ、などが多い医者のカルテは非常に情報量が少ないプアーなものがほとんどです。精神科であっても、ほとんどが投薬に記載しかない診療報酬請求用のメディカルレコードでしかないものまであります。精神科等においては、検査数値、画僧データなどのエビデンスがありませんから、精神科医の腕次第となります。疾病判断は臨床症状、問診がメインとなるはずです。しかし、それを行わず3分診療を続ける医師であればセカンドオピニオンや転院を選択するべきです。医師は職業の一つです。つまり他の職業と同じで、やるべきことをやらない者は成果、結果を出せるわけがないのです。ですから患者側もキチンと伝える努力をする。患者の話を聞かない医師であれば、ちゃんと患者の話を聞いてくれる優秀な医師を探す努力が必要です。

 そうはいっても患者は医師と比べて立場が弱く、きちんと伝えることも難しいいこともあります。私たちがご支援します。あきらめないでください。

カルテを見るとしかし、 

不足しているをご存知のとおり、医師が患者の日常生活まで理解しているわけはありません。特に発達障害のような個別性が高く、症状、範囲、程度も容易に想像、推測が困難なものは、患者側が医師に伝える努力が必要です。

 「発達障害」は、社会行動やコミュニケーション能力の問題から対人関係が築けず、不適応行為を行うなど日常生活に困難が生じてしまう障害ととらえられます

 

 

 

 

 

適切な食事、身辺の清潔保持については、動作としてある程度できることではなく、その動作・行動の目的を理解したうえでその目的に向かってどの程度できるのかという観点が必要です。仕上がりの程度、目的を果たす事が十分に出来ていいなければ「できる」ことにはならないからです。

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