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2025年3月7日 新潟よつば学園 障害年金勉強会

2025年3月7日、新潟よつば学園にて、障害年金勉強会の講演をさせていただきました。

 

よつば学園は、視覚障害、聴覚障害、知的障害の障害種別に応じたクラスが設けられており、

生徒さん一人ひとりに合わせた指導が日々行われています。

それぞれの障害に対する支援内容やアプローチが異なる中で、

教職員の皆さまが非常に丁寧に、真摯に取り組まれていることと思います。

3年前、新潟盲学校と新潟聾学校が統合され「新潟県立よつば学園」として開校。

明るく開放感のある校舎で、生徒さんがのびのびと学んでいる様子が目に浮かぶようでした。

お話したこと

 勉強会開催の経緯と内容

よつば学園では、卒業後の進路や生活を見据え、

「障害年金についての学習会を定期的に開催したい」

との思いをお持ちで、今回はその一環として勉強会のご依頼いただきました。

今後は2年に一度程度の開催を検討されているとのことです。

前年度には年金機構の職員の方を招いてお話されたそうですが、

「手続きの話が中心で、制度の本質が見えにくかった」というご意見もあったと伺いました。

そこで今回は、制度の背景や考え方、

特に「何をもって障害とみなされるか」という本質的な部分に焦点を当ててお話ししました。

 

「3つの障害」に共通する障害年金の考え方

よつば学園に在籍する生徒さんは視覚・聴覚・知的(精神)の三つの障害に分かれています。

それぞれの障害は異なる特性があり、一見すると全く別の認定基準や関係法令があるように見えます。

しかし実際には、どの障害も共通するポイントがあり、

最終的には「日常生活における制限(=日常生活で困っていること)」を証明することが

一番重要であるというをお話をしました。

 

診断書の実物を用いた実践的な内容

勉強会では、

実際に使用される診断書(視覚障害、聴覚障害、精神障害)の3種類を保護者の方々に配布し、

それぞれの障害に応じて医師にどのような記載をしてもらう必要があるかを解説しました。

これにより、「書類の目的」や「申請側が用意すべき情報」が明確になり、

多くの保護者の方が納得の表情を浮かべられていたのが印象的でした。

 

保護者の積極的な参加 ― 質問と関心の高さ

当日は保護者の方々が非常に真剣に耳を傾けてくださり、

質疑応答の時間には多くのご質問をいただきました。

特に印象的だったのは、「お医者さんにどのように、何を伝えたら良いのか?」という質問でした。

「医師ならなんでもわかってくれているはず」と思いがちですが、

実際には、患者さんやご家族からの情報なしには、日常生活上の困難さまでは把握できません。

私は、

「医師も人間です。日常生活の細かな困りごとは、ご本人やご家族が伝える努力が必要です」

とお話ししました。

その上で、「どのような内容を、どのように伝えるべきか」についても、

具体例を挙げながら丁寧にご説明させていただきました。

障害年金という制度の複雑さに戸惑いながらも、

「子どもの将来のために、今できることを知っておきたい」

という皆さまの熱意がひしひしと伝わってくる、充実した勉強会となりました。

 
 

勉強会を開催する意義

障害年金は申請主義です。障害状態を証明し、申請しない限り受給することはできません。

障害年金は、単なる「手続き」ではなく、社会の中で「生きていくための支え」となる制度です。

制度の正しい理解と、実際に活用できる力を、

これからも保護者の皆様、教育現場の皆様と一緒に育んでいければと願っております。

 

お礼の手紙

 県立新潟よつば学園 岡村校長先生よりお礼の手紙をいただきましたので掲載させていただきます。
 
 
 ご対応いただきました進路指導部の先生からも、メッセージをいただきました。
 
 『先日の勉強会ではたいへんお世話になりました。
 
  保護者の関心が高く、時間が短く、また来年もお願いしたいとの声が多く寄せられました。
 
  私も勉強不足で、こんなに大切なこと、事実を知らなかったことを
 
  恥ずかしく反省していたところです。この度は本当にありがとうございました。』
 
 
 

短い時間ではありましたが、

保護者の方、先生方との大変有意義な会となりましたこと感謝申し上げます。

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