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2025年3月12日 新発田竹俣特別支援学校 障害年金勉強会

2025年3月12日、新発田竹俣特別支援学校にて、障害年金勉強会の講演をさせていただきました。

今回は、中等部・高等部の保護者の方を対象としてお話をしました。

お話したこと

勉強会に先立ち、保護者の皆様、教職員の皆様にアンケート調査を実施し、

「生徒の卒業後の生活に対するイメージ」や「障害年金に関する理解の現状」についても共有させていただきました。

 

 

卒業後の将来像 ― 保護者の認識と実際のギャップ

 

勉強会の冒頭、まずお伝えしたのは「現状の把握の必要性」でした。

アンケートの結果、保護者の方々の約8割が

「卒業生の半分くらいは仕事を持っている」と考えていることがわかりました。

しかし、実際にはその割合は低く、職業に就いている卒業生は想定より少ないのが現状です。

また卒業生の障害年金受給に関して、

6割の保護者が「半数は障害年金を受給できている」と認識しているものの、

実際の受給率はその数字を下回っているのが現実です。

 

一方で、新潟県内の特別支援学校では卒業後の実態を追跡している学校はほとんどなく、

私の知る限り、長岡市立高等総合支援学校のみが5年間の卒業生フォローを行っているという状況です。

つまり、学校・教職員・保護者いずれも、

卒業後の職業生活や年金受給状況のデータを全く持っていないのが現実なのです。

そのため障害年金に対する不安が強かったり、

そもそも準備をするという意識を持てずにいる保護者の方も多くいらっしゃいます。

 

 

障害年金に関する誤解と正しい情報の提供

勉強会の中で、障害年金に関する誤解やうわさ話が広まっていることに触れました。

例えば、

「療育手帳Bを持っていれば障害年金は受給できる」

「働いていると障害年金はもらえない、不支給となる」

というような根拠のない話が流れていることがあります。

しかし、障害年金は法令で定められた基準に基づいて支給されるものです。

審査基準を読み解き、法令基準で必要な準備をすることが1番大切であることをお伝えしました。

 

 

特別支援学校の保護者だからこそ大切な「障害のたな卸し」

「どんな準備が必要か」「何を、誰に、どう伝えるべきか」。

勉強会の中で「障害のたな卸し」についてお話しました。

保護者の皆様は、障害のあるお子さんと365日24時間、常に寄り添い支えてこられています。

その日々の中で、どこまでが「障害による困難」で、

どこまでが「親の支援」で補われているのかが、次第に曖昧になっていくことがあります。

「これがうちの子の日常だから」と思っていることが、実は大きな生活制限だった――

そうした“見過ごされがちな困難”を、あらためて整理し、言語化することが「たな卸し」です。

 

勉強会では、たな卸しの具体的な方法をお伝えし、

「今日、家に帰ったらすぐに実践してください」とお願いしました。

また、その情報を主治医に最も有効的に伝える方法についても、具体的にお話ししました。

 

 

真剣な関心と前向きな声

勉強会終了後、保護者の皆様からは多くの質問と感謝の言葉をいただきました。

「障害年金についてもっと知ることができて安心した」

「自分たちの準備方法がわかった」 といった感想が寄せられ、

今後も障害者支援に関するサポートを続けていきたいという気持ちを新たにしました。

 

 

勉強会を開催する意義

 障害年金は申請主義です。障害状態を証明し、申請しない限り受給することはできません。

障害年金の準備は、制度や手続きの知識だけでは成り立ちません。

「生活を見つめ直すこと」そして「その実態を第三者に的確に伝えること」が不可欠です。

今回の勉強会が、その第一歩として、

保護者の皆様の意識を一歩先へと進めるきっかけになったのであれば、大変うれしく思います。

今後も、「障害年金」について正しく理解し、確かな備えを持って未来に向かえるよう、引き続きサポートを続けてまいります。

 

お礼の手紙

県立新発田竹俣特別支援学校 

石月校長先生よりお礼の手紙をいただきましたので掲載させていいただきます。

短い時間ではありましたが、

保護者の方、先生方との大変有意義な会となりましたこと感謝申し上げます。

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