協力:あおば社労士事務所、三条市労務管理協会

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てんかんで年金がもらえるか

質問

てんかんで年金がもらえるか。

 

答え

「てんかん」での障害年金受給率は非常に低いです。これは「てんかん」に限りませんが、障害年金は書類を揃えて出せば簡単にもらえる年金ではありません。申請主義と言って、障害者(申請者)自身が申請を行い、「障害を証明」しなければなりません。

特に「てんかん」は部分発作、全般発作、未分類てんかん発作などに分類されて、相談者の方によって具体的な発作の症状は全く違います。また発作の頻度なども、相談者によってこれまた千差万別であると感じます。

障害認定基準には、発作の頻度、重さなどの例示はありますが、これは単なる例示であると考えています。もちろん基準通りの発作の種類、頻度を満たせばかなり受給に有利に働くとは思います。しかし、発作の頻度回数を満たしていなくても(つまり発作の回数は少ない)、発作が起こってしまうと、生命の危険や社会生活が大きく損なわれてしまうことが十分に想定できる。また、薬で発作をある程度抑制できているが、発作と発作の間の実生活は、「発作が起こったら。」を想定して、非常に制限された生活となっているなどの相談者の場合は受給できると考えてます。

労働能力、生活能力はあるのに、実社会では、「てんかん」という病気によって差別的に就職自体ができないことによって、稼得能力を失ってしまう方なども同様です。こういったケースは現在の障害認定に乗ってこないので、受給率が低くなっていると考えられます。しかし、機能障害、能力障害に加えて、一般的にある差別的な「社会的障害」をきちんと証明することで、障害年金を受給できるものであると私は考えています。

障害年金の受給可否は病名では決まりませんので、申請する前に諦める必要はないとです。「一回自分で申請して、不支給になったらお願いします。」とおっしゃられる相談者の方がいらっしゃいます。「一生涯暮らせるだけのお金はあるし、もらえたらラッキー、ダメ元で試してみる」という方はとりあえずギャンブルで申請してみるというのもいいと思います。(障害者全体の障害年金受給率は約3割です。)

本当に障害年金を必要とされているのであれば、ダメ元で安易に申請してしまうのではなく、障害年金についてのしっかりとした知識のもと、入念な準備をして申請することを強くお勧めします。何故なら、一回不支給になった方の不支給決定はほとんどがやり直しがきかないからです。一般的に1割程度、私たちプロが行っても2割程度の受給率にしかなりません。

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