脳室内出血による高次脳機能障害 障害基礎年金2級:年額¥1,229,00(加算あり)
新潟市 40代 女性 脳室内出血による高次脳機能障害
1.相談に来られた状況
奥様の件でご相談いただきました。15年前に脳室内出血を起こし、手術。軽い物忘れの症状はありましたが、生活に支障はなくすごされていました。しかし、2度目の発症で、記憶障害、注意障害、遂行機能障害が顕著になりました。日にちがわからない。賞味期限の把握ができない。献立を決められない。手順を覚えられない。判断がつかない。仕事中でも旦那様へ電話し指示をもらっている状態で大変お困りとのことでした。障害年金を検討され、医証関係を揃えられましたが、これで障害年金がもらえるのだろうか。不安に感じられご相談にいらっしゃいました。
2.経過
取得された医証資料を確認いたしました。診断書には、現症時の日常生活活動能力及び労働能力に「日常生活動作そのものは可能」と記載がありました。しかしながら、当職がヒアリングした内容とすり合わせすると、差異が確認できました。物忘れがあり家族の声掛けや介助がなければ、おひとりで仕上がりまでは困難な状態でした。当職がヒアリングした日常生活状況を文書にしてまとめ、通院されている病院へご提供いたしました。
出来上がった診断書には、単身で生活した場合を想定し「日常生活動作は一人では不十分。促しや介助が必要」と、補正を頂く事ができました。
1度目の脳出血を初診として申請しましたが、初診日は、高次脳機能障害と断定診断された原因である2度目の脳出血で倒れた日となりました。障害認定日請求として再度提出いたしました。
3.結果
障害基礎年金、障害認定日(本来)請求、障害基礎年金2級、総額1,229,000円の支給(加算含む)が決定いたしました。
4.ポイント
診断書には、「ADL動作(日常生活動作)そのものは可能」と記載がありましたが、障害年金上「日常生活能力」とは目的を定め、目的を達成するまでの一連の行動全体を指します。記載内容によっては受給可能性にも関わります。専門家に確認していただくことをおすすめいたします。