統合失調症で障害基礎年金2級を受給したケース

新潟市・30代・男性

1.相談に来られた状況

大学一年の頃、周囲との人間関係がうまく築けず、
過呼吸やパニック障害を起こすようになりました。

両親に「どうしても辛いので大学を辞めたい」と相談しましたが
許されなかったため、何とか卒業しました。

結果、無理をしたことで誰かに殺されるのではないかといった脅迫性障害まで引き起こすようになってしまったとのことです。

その後、就職をしてからも周囲と上手くいかず、いじめに遭い、ますます精神状態が悪化し、
仕事が続かないために経済的に辛いと障害年金の申請を考え、ご相談にいらっしゃいました。

2.経過

10年以上通院している現在の病院を初診日、認定日として申請するために、
診断書の作成を依頼しました。

しかし担当医から「しばらく様子を見てから書きます」と、
数か月対応していただけませんでした。
何度も当センターから医師に状況を確認いたしました。

結果として依頼してから約4か月後にようやく作成して頂き受け取ることができました。
しかし相談者とご家族からヒアリングを行った、実際の日常生活状況と障害の程度がかなり軽めに書かれている事を確認しました。

相談者とご家族に聞くと、「その医師の診察時間は5分程度しかなく。受診時に話を聞いてくれず、話を遮られてしまう。日常生活の困っていることなどを話ができない。すぐに怒るので怖い。本当の話ができない。」との事でした。
年金法では、「正しい障害状態が記載された診断書」を使用しなければなりません。

そこで日常生活の状況を口頭ではなくメモで渡してみることを提案し、当センターが担当医に補足資料を提出、修正を依頼をしました。
時間は掛かりましたが、うつ病から統合失調症と診断名が変わり、事実に近い内容の診断書が作成されました。

3.結果

障害基礎年金2級、約78万円の受給が決定しました。

4.社労士 齋藤の視点

“診断書を正しい内容で、不備なく書いてもらうこと。”
あたりまえの事です。

しかし今迄、そのような診断書に出会うことはまれです。
感覚的には全体の1割程度しかないように感じます。

何故なのでしょうか。

一般の社会では、有料でサービスを受ける場合はサービスが不完全であることは許されません。

しかし、医療機関が有料で作成する「診断書」は内容が不十分、
不備があっても、とがめられません。

少なくとも、私が取り扱ってきた数百枚の診断書の多くのもので
記載モレ、記載間違い、内容不十分、内容間違いがありました。
医療機関に指摘、修正を依頼してきました。
一度も謝罪や、お詫びの言葉を発する医療機関は有りませんでした。

今でも記憶に残っているある医師の言葉があります。

「私は、忙しいから診断書を書くこと自体、迷惑なんですよ。たった5,000円しかもらっていないのに修正なんて絶対やらないよ。」と言われたことです。

平均年収1000万円の医師にとって、5,000円は価値がないかもしれません。

しかし、障害者の98%は年収200万円以下で生活しています。
障害者の方にとって、5,000円は非常に高額な出費となります。

診断書を書く医師は、このような障害者の気持ちを理解して誠心誠意書いていただきたいと心からお願いいたします。

障害年金は、憲法(日本国憲法第二十五条第二項)の生存権を実現するために、国民年金法で定めた社会保障制度です。

そもそも「障害によって、稼得能力が低下し経済的側面から、人間として最低限文化的な生活(生存権)を保障する目的」で支給されるものです。

つまり「診断書」には、“障害と稼得能力低下”について十分な記載が無ければなりません。

しかし多くに医師は、「病気、治療」については記載しますが、
「障害と、稼得能力低下」について記載していない事が一因となっています。

しかし、障害の概念には複数階層があります。
難しいことを省いても、

1.機能障害
2.能力障害
3.社会的不利(障害)

とくに、障害者が、実際の労働市場でどのような評価をされ、差別的な処遇を受け、実際の社会的不利(障害)まで加味した内容を「医師」が記載する事自体無理があるように感じます。

なぜなら、前半での「診断書への対応」で分かる通り、実社会や一般社会の常識からもっとも離れた場所にいるのですからそこまで医師に求めてはかわいそうです。

いずれにしても、「適正な診断書」を作成してもらうためには、申請者も「医師に伝える努力、年金法を理解してもらう努力」をするしかありません。

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